測定レンジは10-10 - 10-3 torr (約10-8 - 10-1 Pa)である。
電離真空計は大きく2つに分けられる。熱陰極タイプと冷陰極タイプである。このほか、高感度で高価なスピニング・ロータ・ゲージ(spinning rotor gauge)というものもある[5]。
熱陰極タイプの真空計(en:Hot filament ionization gauge)では、電流により加熱したフィラメントから電子のビームが発生する。発生した電子は周囲のガス分子をイオン化する。生じたイオンは陰極に引き寄せられる。その電流の量はイオンの数で決まり、つまり気体の圧力で決まる。熱陰極ゲージは10?3 Torrから10?10 Torrの範囲で測定が可能である。冷陰極タイプも検出の原理は同じだが、電子が冷陰極管を使った高電圧による放電で作られるところに特徴がある。10?2 Torrから10?9 Torrの範囲で測定が可能である。電離真空計の校正は、測定場所周辺の形状、測定するガスの組成、電極表面の腐食や汚れの影響を大きく受ける。高真空中に微量に存在するガスの組成を正確に知ることは簡単な方法ではできないので、質量分析法を併用する場合も多い[6]。
熱陰極タイプの一つ、ベアード・アルバート型電離真空計
[編集] 熱陰極タイプ
熱陰極電離真空計は、フィラメントを陰極とする三極管を利用してできている[7]。3つの電極はそれぞれ、コレクター(あるいはプレート)、フィラメント、グリッドと呼ばれる。コレクターを流れる電流を検電器を使ってピコアンペアの精度で測定する。フィラメントに掛けられる電圧は30ボルトほど。グリッドに掛けられる電圧は直流で180-210ボルト、電子衝突器(electron bombardment)を付ければ最大565ボルトである。よく使われる電離真空計は、グリッドの内側に小さなコレクターが置かれたベアード・アルバート型電離真空計(Bayard-Alpert gauge, B-A gauge)である。ガラスの容器に入れられた電極を真空にさらして測定するタイプもあるが、たいていは裸の電極(Nude Gauge)をセラミックのプレートを通して真空に直接挿入するタイプである。電極がまだ熱いうちに空気(あるいは低真空)に触れると、電極は劣化し、正確性を失う。また、熱陰極電離真空計の測定値は、常に対数関数的である。
フィラメントから発した電子は、グリッドに到達する前に、グリッドの周りを何周か回る。この間に、いくつかの電子は気体分子と衝突してイオンを生成する。発生するイオンの数は、フィラメントから発せられる電流と気体分子密度の積に比例する。これらのイオンはコレクターに集められて電流を発生する。高真空では気体分子密度と圧力がほぼ比例しているため、イオン流から周囲の圧力を推定することができる。
熱陰極ゲージは、低圧では光電効果によって感度が下がる。グリッドに電子が当たるとX線が発生し、イオンコレクターでノイズが発生する原因となる。この現象は、古いタイプの熱陰極ゲージでは10-8 Torr、ベアード・アルバート型でも10-10 Torrに達すると発生する。 イオンコレクターとグリッドの間に陰極性の金属線を配すると、この影響をやや減少させることができる。抽出タイプ(extraction type)と呼ばれる装置では、イオンはワイヤーではなく、先端に穴が開いた円錐状の部品に集められる。円錐のどの部分に当たっても、イオンは先の穴から出ていくため、イオンビームとなる。このイオンビームが、次の部品に当てられる。
転職サイト
ファラデーカップ en:Faraday cup
マイクロチャネルプレート検出器 en:Microchannel plate detector with Faraday cup
四重極質量分析器 en:Quadrupole mass analyzer with Faraday cup
四重極質量分析器 with Microchannel plate detector Faraday cup
イオンレンズと加速電圧を利用したスパッタリングガンでターゲットに当てるタイプ。このタイプでは、圧を測定したい環境のガスをグリッドケージに入れて使用する。
これらの方法についての詳細はEI法を参照のこと。
スカウト
[編集] 冷陰極タイプ
冷陰極管電離真空計には大きく分けて2つある。ペニング真空計(Penning gauge)と逆マグネトロン真空計(Inverted magnetron, 別名Redhead gauge)である。2つの違いは、陰極と陽極の位置関係である。どちらもフィラメント部品を持たず、直流で4kVの電圧が必要となることが多い。逆マグネトロン真空計は真空度1x10-12 Torrまで測定可能である。
仕事
陰極で発生したイオンが陽極に達する前に再結合して失われると、その分に関しては真空計は検出できない。ゲージのサイズよりも気体の平均自由行程が小さいと、電離による電流は基本的には生じない。そのため、測定可能な圧力の上限は、10-3 Torr程度である。同時に、冷陰極ゲージは、圧があまりに低いと電極を流れる電流を安定的に得ることが難しくなるため、測定当初は、ある程度の低真空で起動する必要がある。特にペニング真空計は、数メートルにもわたるイオンの通り道の軸方向に対称的な磁場を作らなければならないため、その傾向が強い。周辺空気には宇宙線で作られたイオン対(ion-pairs)が所々に存在するため、ペニング真空計ではそれを電子軌道の調整に利用することが多いためである。また、ペニング真空計では、電子の電界放出(en)を促進するため、電極の先を先細りに削っている。
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[編集] 校正
圧力計は、圧力を直接的に読み取るものと、間接的に読み取るものの2つがある。静水圧を利用したもの、あるいは部品の変形を利用したものは、圧の力が直接加わって(気体分子が衝突する力を読み取って)針が動くので、直接的に読み取るタイプである。一方、熱伝導率式圧力計や電離真空計は、実際には気体の圧力ではなく密度を測定する装置であることから、間接的に読み取るタイプである。間接的に読み取るタイプは、直接的に読み取るタイプよりも、周囲の条件の影響を受けやすい。
校正に使われることが多い圧力計(または圧力発生装置)は次のようなものである。
重錘型圧力計(Dead weight tester)
ピストンに錘を載せて圧力を発生させる装置。ピストンの内径と錘の重さから、決まった圧力を発生させることができる。
マクラウド真空計
前の説明を参照のこと。水銀柱が発生する圧力を、水銀柱の高さから計算できる。
電離真空計と質量分析法の併用
前の説明を参照のこと。間接法ではあるが、質量分析法で気体の組成を分析することで、正確な圧力を計算できる。
[編集] Dynamic transients
詳細は音圧を参照
流れている流体が定常状態にならず、同じ場所の圧力であっても刻々と変化する場合がある。この原因の一つに疎密波による変動がある。すなわち音である。音が発生する力は音圧と呼ばれ、マイクロフォン、水中では水中マイク(en:Hydrophone)で測定することが多い。また、一定時間の音圧の2乗を積分して時間で割り、ルートを取ったものを実効音圧という[8]。音圧は通常は非常に小さいため、マイクロバールの単位で表すことが多い。
[編集] 圧力測定の歴史
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[編集] ヨーロッパ標準委員会(CEN)
en:European Committee for Standardization
EN 472 : Pressure gauge - Vocabulary.
EN 837-1 : Pressure gauges. Bourdon tube pressure gauges. Dimensions, metrology, requirements and testing.
EN 837-2 : Pressure gauges. Selection and installation recommendations for pressure gauges.
EN 837-3 : Pressure gauges. Diaphragm and capsule pressure gauges. Dimensions, metrology, requirements and testing..
[編集] 関連項目
en:Vacuum engineering
en:piezometer
en:Budenberg Gauge Company
[編集] 特許
アメリカ合衆国特許第2960867号 : W. R. Valcourt : "Overflow valve for a manometer "
アメリカ合衆国特許第4779464号 : Nevin L. Schwien : "Manometer"
アメリカ合衆国特許第4683756号 : Michael A. Ciminelli & James L. Derleth : "Low cost manometer"
[編集] 外部リンク(外国語)
Home Made Manometer
Manometer
vacuum-guide.com - vacuum gauge manufacturer directory
[編集] 注釈、出典
^ www.vacgen.com Introduction. Accessed 15 April 2006. このページには単位が「10mbarから10e-11mbar」とmbarで記載されている。
^ Techniques of high vacuum
^ Beckwith, Thomas G.; Roy D. Marangoni and John H. Lienhard V (1993). “Measurement of Low Pressures”, Mechanical Measurements, Fifth Edition, Reading, MA: Addison-Wesley, 591-595. ISBN 0-201-56947-7.
^ VG Scienta
^ 日本真空工業会 スピニングロータ真空計を用いた電離真空計の校正の共同実験(PDF) 2008.3.14.確認
^ "Vacuum Techniques". The Encyclopedia of Physics (3rd edition). (1990). Ed. Robert M. Besancon. Van Nostrand Reinhold, New York. pp. 1278-1284. ISBN 0-442-00522-9.
^ 神戸大学電子相関物理学講座 物理実験学T 配布プリント3
^ 音響情報処理の基礎知識
[編集] 参考文献
John H., Moore; Christopher Davis, Michael A. Coplan and Sandra Greer (2002). Building Scientific Apparatus. Boulder, CO: Westview Press. ISBN 0-8133-4007-1.
"Vacuum Techniques". The Encyclopedia of Physics (3rd). (1990). Edited by Robert M. Besancon. Published by Van Nostrand Reinhold, New York
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